2012年4月5日木曜日

3-32>ホール、主催者、出演者が三位一体となって「特色」を出す

第3章~参加・経験・コミュニケーションはステージ・ビジネス成功の鍵~<32>


これから先、「参加」や「コミュニケーション」といった経験プログラムは音楽ステージ・ビジネスの価値を高める手法としてますます重視されるようになってきます。


そしてそれは常に進化させていくことも求められます。
同じ事を繰り返すだけではいわゆるコモディティ化は避けられないからです。


ただ、「参加」や「コミュニケーション」といったプログラムのアイデアはいろいろ打ち出せたとしても、それを実現するためには、クリアしなければならない大きな課題があります。


それはホール運営者とイベント主催者と出演者の三者がそれぞれ前例主義を打ち破り、互いに譲歩し刺激しあって「特色」を出そうとする姿勢。


そういう努力と協力をおしまないで三位一体の体制がとれるかどうか。
すべてはそこにかかっています。


ホール運営者は「あれはダメ、これもダメ」といった官僚的な事なかれ主義や前例主義を改める。

また、イベント主催者はいろいろな新しいアイデアをホール運営者にも出演者にも提案し、協力を仰ぐ。

そして出演者も音楽だけでなく、音楽といっしょに、また音楽を通じていかに素敵な「経験」を観客にもたらすことができるかを模索する。

そういう三者の姿勢があってこそ、素敵な経験を提供できます。


もし、この三者が手を組み、観客に素敵な経験を提供するために、あらゆる手立てを講じようと一致団結すれば、今まで「無理だ」と思っていたことでもできるようになるはずです。

そうなれば、専用劇場に引けをとらない「特色」が生み出されるのは間違いありません。


観客との「コミュニケーション」が大切だと、ここまで書いてきましたが、
実は、ホール運営者とイベント主催者と出演者、この三者のコミュニケーションこそ、
これからの音楽ステージ・ビジネスを盛り立て、進化させていく上で最も重要な課題ではないでしょうか。


三者がそれぞれこれまでの「当たり前」としてきたことを見直し、観客が感じているさまざまな「不」を解消する。
それが音楽ステージ・ビジネスの未来を拓くことになるはずです。

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