第3章~参加・経験・コミュニケーションはステージ・ビジネス成功の鍵~<06>
「コンサートに行った」という事実は、来場者にとって記念に残しておきたい経験です。よく、美術館に出かける人ならわかると思いますが、鑑賞し終えたらまっすぐ帰る人はほとんどいません。
みんな必ずといっていいくらい、ミュージアムショップに立ち寄ります。
なぜでしょう。
それは鑑賞したという事実を「記念」に残したいから。
もう少し「余韻」に浸っていたいから。
おみやげを「ネタ」にして友人・知人に感動体験を伝え、分かち合いたいから。
そういう顧客心理はコンサートでも同じだと思います。
だからといって、会場内に『ブルーノート』やシネコンにあるような売店を作ろうというのではありません。
もちろん仮設の売店をこしらえてもいいとは思いますが、そこまでできなくても、何らかの「記念」に残るアフターサービスならできなくはありません。
例えば、コンサート終了後に「ふれあいタイム」を用意して観客と演奏者の「記念写真」を撮るサービスをする。
それを観客との絆を深める活動(CRM=カスタマーリレーションシップマネジメント)に発展させることもできます。
以前実際にライブで「記念写真お撮りします隊」なるスタッフを配置し、出演者と観客の記念写真をどんどん撮るということをやってみました。
撮影隊にはその場で一枚のカードを手渡すよう指示。出演バンドのホームページのURLとそのQRコードを刷り込んだカードです。
そこにアクセスすれば、いま撮った写真が見られますよ、ダウンロードもできますよ、とアナウンスしたのです。
それは、観客との絆を深め、さらには口コミを伝播させることも狙ってのことです。
これをした頃は、ブログやウェブアルバム、音楽SNSの『My Space』などはありましたまが、いまやソーシャルメディアはさらに普及しています。
記念写真を撮れば、そうしたにソーシャル・メディアアップする人は必ずいるはずです。
0 件のコメント:
コメントを投稿