2012年4月4日水曜日

3-16>音楽を通じて森の大切さを体験的に知らしめる

第3章~参加・経験・コミュニケーションはステージ・ビジネス成功の鍵~<16>

マイ打楽器を手に足を踏み入れた会場は、原っぱにシートが敷かれただけの桟敷席でした。
かなり人が入っていましたが何とか親子三人分のスペースを確保して前方のステージに目をやると、そこには不思議な形をした巨大な木琴が置かれていました。

といっても、はじめ、それが木琴だと気付きませんでした。この木琴の説明があってわかりました。
実にユニークな木琴で、鍵盤の一つひとつがブナ、クヌギ、カシ、ヒノキなどのそれぞれ異なる木で出来ています。
それぞれの木が奏でる打音は高い音・低い音・渇いた音・こもった音などいろいろで、叩いた時の音の違いも実際に聞かせてくれました。
そして、この木琴がオークヴィレッジ特製のオリジナル楽器であることも。

つまり、この木琴は工芸村オークヴィレッジを象徴するシンボルとしての楽器であり、村のアイデンティティを世に知らしめる楽器だったのです。

子供たちがその眼で見て、その耳で聞き、さらに楽器を手作りできる、この参加型プログラムによって、間伐という作業で健全な森が育つことや、その森が私たちに多くの恵みをもたらしていることを、体験的に知ることができます。

どうです?実に見事な演出だと思いませんか。
音楽を通じて樹木のことや森の大切さを伝えるなんて。
メセナ活動の一環として音楽イベントを主催する企業にも、こうしたやり方・考え方をぜひ参考にして欲しいと思います。

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