第3章~参加・経験・コミュニケーションはステージ・ビジネス成功の鍵~<23>
この「当たり前」を見直す一つの策として考えて欲しいのがコンサートを企画する際に「コミュニケーション・デザイン」を施すという考え方。コミュニケーション・デザインなんて何だか難しそうに感じるかもしれませんが、ようは、聴かせるだけの一方通行でなく、自分の気持ちを表したい、伝えたいという観客の欲求にどう応えるか、その仕組みを考え、実行する。
それがステージ・マネジメントにおけるコミュニケーション・デザインです。
観客から寄せられたたメッセージをスクリーンに映し出したのもそうだったように、客席とステージが一体となって、いまここでしかできない素敵な経験と思い出をデザインする。
そうした意識を持つようにすれば、「参加型」「体験型」プログラムのアイデアはいろいろ出てくるはずです。
ジョアン・シェフ・バーンスタインは「芸術の売り方」の中で「芸術ビジネスの最大の目的は芸術体験を提供すること。
究極的な芸術体験とは一体感である」と明言し、さらに「人々が芸術を鑑賞するのは楽しみたいからであり、意義や重要性を考え、義務にかられるからではない」と、芸術関係者に対し意識改革を求めています。
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