第3章~参加・経験・コミュニケーションはステージ・ビジネス成功の鍵~<24>
では、ステージと客席でどのようなコミュニケーションのとり方があるでしょうか。次にそれを考えてみましょう。
ステージと客席のコミュニケーションといっても普通に会話するわけにもいきませんから、それ以外の手段として考えられるのは、観客が何らかの形で意思表示できる仕組み。
例えば、事前に『イエスorノーうちわ』なるものを配っておいて、出演者が質問やクイズなどの問い掛けをしたら、それに観客が「イエス」か「ノー」で応える、というのはどうでしょう。
片面が「イエス」、もう片面が「ノー」で、うちわのベースの色を紅白に色分けしておけばステージからでも一目瞭然です。
それから、客席の様子を映し出せるカメラを配置してステージ上のスクリーンに映し出せば、客席からも「イエス」「ノー」の様子を見ることができます。
そうすれば楽しいアトラクションがいろいろ考えられそうです。
さらに、配った「イエスorノーうちわ」にもう一工夫することもできます。
QRコードを刷り込んでおいて、その場で携帯サイトにアクセスできるようにし、メッセージを投稿してもらう―、そんなコミュニケーションのとり方も考えられます。
そうすれば公演中も観客からのメッセージが届くので、面白い書き込みがあれば出演者がそれを紹介することもできます。
さらに公演後にはこの携帯サイトをコミュニティ・サイトと位置づけて交流をはかったり、コンサートのアンケートや感想を受け付けたり、といろいろな展開ができます。
もっとも、「イエスorノーうちわ」でなくても、携帯とウェブ・システムを使ってデジタル的にイエスorノーの回答の受付け・集計をすることはできます。
よくコンサート会場では当たり前のように「携帯の電源をお切り下さい」といったアナウンスが入りますが、それとは反対に「携帯の電源をお入れ下さい」と促すコンサートがあってもいいわけで、コミュニケーション・ツールとして携帯をもっと積極的に使ってみてもいいのではないでしょうか。
そうすれば、一方通行になりがちなコンサートに新たなお楽しみプログラムを付加できます。これもコミュニケーション・デザインです。
0 件のコメント:
コメントを投稿